拝啓　朝夕の風に涼しさを感じる今日この頃、
お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
　8月も終わり、9月を迎えました。
9月は別名、長月といいます。
秋が深まると日が暮れるのが早くなるため、夜が長いという「夜長月」が省略されて、「長月」となったそうです。

　季節はいよいよ秋。
秋の風物詩ランキング１位は、やはり紅葉。
深まりゆく秋のなかで、徐々に紅色に染まる山々や紅葉の名所も好きですが、街中にぽつんとある木々の紅葉にも心魅かれます。
またこの頃の懐石料理には、紅葉をさりげなくあしらったものが多いです。
ちょっとした秋の演出に、粋なおもてなしの心を感じます。

　２位は、秋の味覚、太刀魚でした。
脂がのっていて塩焼きするだけで香ばしく、上品な味わい。刺身や炙りでいただいても美味しいなと思います。
ただ難点は、価格が高いこと。
私は太刀魚も好きですが、秋の味覚といえばやっぱり秋刀魚です。すだちを絞って、たっぷりの大根おろしでいただくのは秋を先取りしているような気分になります。

　３位は、赤とんぼでした。
日が暮れるのがだんだん早くなり、西の空に太陽が沈もうとしている頃、赤とんぼが飛んでいるといのが秋らしいシーンのように思います。
まさに、「赤とんぼ」の歌の世界です。
少しもの哀しい秋の夕暮れ空に見える赤とんぼの哀愁が、秋らしさを誘います。

　以上ランキング３位まででした。
読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋。
秋の夜長に読書を楽しみ、過ごしやすい季節に体を動かす。そして収穫の秋、採れたての美味しいものを思いっきり味わいたいと思います。

長月の　夕暮れ哀し　赤とんぼ
ほのかたらひし　空ぞ忘れぬ　

残暑なお厳しき折、くれぐれもご自愛ください。